世の中には、さまざまな「FAKE」(偽物)が跋扈しています。若い世代の間で身近なものでいえば、インスタグラムなどのSNSで拡散されている華々しい写真や動画コンテンツなどです。すべてが偽物というわけではありませんが、一部の芸能人がいわゆる”インスタ映え”をする為に借金してまで高級家具や、高級車を購入しSNSにアップするということを聞いたことがあります。もう壮大なFAKEといってもいいでしょう。強い言い方をすれば、SNS上で虚勢を張って、上辺だけで人を騙しているともいえるわけです。

フォロワーの中には、それらを真に受け錯覚したりする人もいるからです。そうなれば、一般人でさえも”映える為の生き方”を選んだりします。SNS上で見栄を張る為に、映える場所へ出かけたり、楽しくもないことをしたりするわけです。そんなSNS上では、多くの偽物がはびこってしまい、物事の本質を見失いかねません。楽しいから遊ぶのに、映える為に遊ぶなんて、何かおかしくありませんか。

奇を衒ったサービスを提供する飲食店や、一風注目を集めるビジネスなども同様です。中身がなければ、一時的に顧客を翻弄しているだけだといえます。ビジネスを行う上で、目立つことも大事ですが、サービスや商品は必ずホンモノでなくてはなりません。優れた演出で例え一時的にアピールできても、そこにしっかりとした信念や思いが無ければ長期的に見たときに、顧客に見抜かれることになるからです。

これは何もビジネスだけに限った話ではありません。印象操作に繋がるメディアの偏向報道やフェイクニュースといった偽の情報なども、一定のメディアリテラシーを持っていても、見抜くことが難しくなってきています。一見信用できる情報も、ホンモノとは限らないということです。情報過多のこの時代において間違った情報に翻弄されずに生きるには、各々がホンモノを見抜く力をつけることも大切ですね。